東京高等裁判所 昭和31年(う)1908号 判決
被告人 丸山幸一郎 外一名
〔抄 録〕
弁護人等の控訴趣意第一点について。
原判決が被告人等の判示第一、第二、の所為を公職選挙法第二二一条第一項第一号第三項の罪の併合罪として処断していること、同法条の刑は四年以下の懲役若しくは禁錮又は七万五千円以下の罰金と定められているが原判決は法令の適用中に刑法第四五条前段第四八条第二項を示しているのみで、前記法条所定刑のうちのいずれを選択して併合罪の加重をしたかを明示していないことはいずれも所論のとおりである。しかし原判決が法令の適用中に刑法第四五条前段第四八条第二項を示していることは、前記法条の所定刑中罰金刑を選択し二個以上の罰金につき各罪の所定罰金の合算額以下において処断した趣旨であると解するに難くないのであるから、原判決が特に前記法条の所定刑中罰金刑を選択したことを明示していなくとも所論のように判決に理由を附さないものということはできない。しからば原判決には所論のような違法はなく論旨は理由がない。
(加納 吉田作 山岸)